花祭りは、日本、韓国、台湾など仏教が盛んなアジアのさまざまな地域でお祝いされています。それらには、灌仏会、仏生会、そして降誕会などの多くの名称があります。日本では、控えめにお祝い事をしますが、他の国では、国を挙げて盛大なお祝いが行われます。花祭りは、お釈迦様がお生まれになられたとされる4月8日に、その誕生を祝う行事です。
グレゴリオ暦に基づき、4月8日が釈迦の誕生日とされたようです。 なぜお釈迦様の誕生日は「花祭り」と呼ばれるのでしょうか。アメリカのカリフォルニア州にある、ガーデナ仏教教会によると、「お釈迦様は様々な美しい花で咲き乱れる庭の真ん中でお生まれになった。」日本での一説によると、4月には桜が開花し美しい時期であることから、浄土真宗で「花祭り」と呼称されるようになり、それ以来は、各宗派に広まったといわれています。
花祭りは、どのようにお祝いされるのでしょうか。仏教寺院で花祭りが行われるようになったのは、7世紀に中国から日本へと伝わった頃からです。重要である、小さなお堂の「花御堂」が安置されています。たくさんの花で飾られた花御堂には、中心に皿を敷いた上に誕生仏の像を安置します。左手は地面に向かって、右手は空に向かって、世界の一体性を象徴している」(ガーデナ仏教教会)と言われています。日本での一説によると、お釈迦様が誕生された時に、その場で7歩歩いた後、右手を空へ左手を地へ指し、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言ったとされています。この瞬間のお釈迦様の姿を表した像がこの誕生仏だとされています。
お皿の中には、甘茶が入っており、参拝者がそれをひしゃくを使ってすくい、像の頭にかけます。甘茶をかける理由としては、お釈迦様が誕生した時に、九つの頭を持つ龍が天から降りてきて、甘露の雨を注いだという言い伝えに由来しています。甘茶は、ユキノシタ科の落葉低木ヤマアジサイ(山紫陽花)やガクアジサイの変種であり、摘んだ葉を天日干ししてから、揉んで発酵させ、乾燥してからお茶にします。甘茶を像の頭にかけた後は、甘茶をいただきます。
花祭りの本来の伝統を守り続けている寺院もあると思いますが、時代とともに、花祭りは春を連想させ、子どもの健康を祈る行事となりました。
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